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院長メッセージ MESSAGE

近年、小児に関しては、虫歯の減少に伴い歯列矯正への関心が高まっており、同時に成人に関しても口腔内や全身の健康、アンチエイジング、あるいは見た目のお悩みから矯正治療を受ける方が増えています。

当院では、永久歯列の矯正治療や幼少期、学童期からの矯正治療を行い、歯並びの適正化に努めております。同時に、顎機能や虫歯予防にも力を入れ、皆さまが快適に矯正治療を受けていただけるよう、十分な治療設備を整えています。明るく清潔な環境で、親身な地域医療従事者としてお役に立てるよう、力を尽くす所存であります。


また、包括的な歯科治療が必要な場合には、適切だと思われる医療機関へ積極的にご紹介させていただきます。

院長 安井 正紀

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矯正医を目指した理由

祖父、父と私はともに日本大学歯学部を卒業し、三世代に渡って歯科医師をしています。祖父と父は一般歯科医として主に虫歯や入れ歯の治療を行っていました。そのような家柄で育ったため、両親は私が歯科医師になることは自然な流れだと考えていたことでしょう。

時代に関係なく、17歳や18歳で自分がやりたい仕事を決めることはかなり難しいことだと思います。ですが、歯科医師にならずにどの方向に進むべきか分からず、ただ漠然と自分の代で家業を潰すことは嫌だと思っていました。高校3年生になる前に進路を決定をする際、歯科医師になることを両親に伝えたことを覚えています。

学生時代はアイスホッケー部に所属していました。部活としては週3回の練習でしたが、非常に面白いスポーツで上手くなりたい一心で、他のチームの練習や地域のホッケー教室に1人で参加して、1週間の間に4〜5回は練習していました。
今もそうですが、性格的にこだわりや思い入れが強くなり没頭するタイプなのだと思います。

その甲斐あって、6年生最後の大会では創部以来初の優勝をすることができ、その大会でMVPを取ったことは今でも覚えていますし、努力は報われると成功体験を実感した瞬間でもありました。学生時代はアイスホッケーばかりしており、学業は可もなく不可もなく友達にも恵まれ楽しかったです。

6年生になると国家試験の勉強をしなければなりません。勉強はほどほどでしたので、まずは勉強をする癖をつけることから始めるために、すべての教科書を読みました。その後、過去問を解いたり、必要項目の暗記をしたりと毎日何時間も勉強していました。

やはりこの時にも性格が出るのだなと思いました。歯科の分野は幾つもの専門的分野で構成されていて、5年生後期の病院実習から国家試験の勉強中に、どの分野を専攻するかを決める必要があります。私はとにかく全顎治療といって、全ての歯に対処することに興味が湧いてきたので、総義歯補綴学(入れ歯)、歯科矯正学を専攻しようと考えていました。

また、歯周病学にも興味をもっていましたが、最終的には歯科矯正学を専攻することにしました。その理由は、子供から大人まで幅広い年齢層の治療を行い、その中には手術を併用した矯正治療も含まれているため、全顎治療を網羅する矯正治療に魅力を感じたからです。

そして不正咬合になった方の治療は勿論ですが、特に幼児、小児には不正咬合にならぬよう、予防的対処も行うことも歯科矯正学の特性だと思いました。

国家試験合格後、母校の矯正科ではなく他大学の矯正科の入局試験を受けましたが、結果は不合格でした。どうするべきかと考え、矯正専門開業の歯科医院で働かせて頂くことになりました。


そこでは無給でしたが、午前中はワイヤー曲げやバンドといった治療に関する手技的な練習や、レントゲントレースなど診断的な指導を受け、午後は患者さんに対してのアシストや、たまに治療を少しずつやらせて頂いたりしました。2年間でしたが、基礎的なことを学ばせていただいたと今でも感謝しています。

その後は、やはり大学の研修を受け直そうと神奈川歯科大学の矯正科に入局しました。治療をしながら研究、学会発表、論文執筆のやり方を学び、常勤で2年間、非常勤で7年間所属させていただきました。

開業すると、多くの臨床の問題を自分で解決する必要がありますが、その際に論文を検索して読むことや、患者さんに分かりやすく説明するスキルなどは、大学での研修時代に学んだことが役に立ちました。 また、大学非常勤の時には再度矯正専門の開業歯科医院で勤務させていただき、治療に邁進しておりました。

今までの経験に自信を持って、育った地である宮崎台で2003年に開業しました。開業してからも良き出会いに恵まれ、治療・診断、治療法をしっかり考える機会を与えていただきました。開業してからも国内、海外での学会発表をポスターセッションであったり、口演時のテーブルクリニックや他の矯正医と情報交換してきました。

開業して20年、2800人を超える患者さんを治療してきましたが、矯正患者さんには全く同じ人はいません。
勉強することは知識や技術の引き出しを多くすることで、また勉強することは進むべき道の選択肢を増やすことと考えています。

ですので、これからも矯正学の研鑽に勤しみ、患者さんの治療に対し治療法の選択肢を制限せずに、安全に矯正治療を提供できるよう頑張っていきます。

Biography 院長略歴

学歴
平成6年3月日本大学歯学部 卒業
平成6年5月歯科医師免許取得
平成8年4月
~平成10年3月
神奈川歯科大学卒後研修コース
(歯科矯正学専攻)
平成10年4月
~平成17年3月
神奈川歯科大学歯科矯正学(非常勤)
職歴
平成6年4月
~平成8年3月
横浜市開業医勤務
平成10年4月
~平成15年12月
都内開業医勤務
平成15年12月宮崎台やすい矯正歯科クリニック開院
平成22年4月医療法人社団理惇会設立
川崎市立宮前平中学校学校歯科医
日本矯正歯科学会指定臨床研修機関
所属団体
  • 日本矯正歯科学会 認定医
  • 日本矯正歯科学会臨床指導医
  • 東京矯正歯科学会
  • 日本臨床矯正歯科医会
  • 日本唇顎口蓋裂学会
  • 日本顎変形症学会
  • 日本歯周病学会
  • 日本顎関節学会
  • 日本睡眠学会
  • 日本睡眠歯科学会
  • オーラルバイオメカニックス研究会
  • 日本歯科医師会
  • 神奈川県歯科医師会
  • 川崎市歯科医師会
  • 宮前区歯科医師会
役職
日本矯正歯科学会代議員
  • 学会活動・実績

    開業後の学会活動
    • ・安井正紀 小林優 不島健持 佐藤貞雄. 歯列弓と歯槽基底形態の定量化について.第63回日本矯正歯科学会大会 福岡 2004.
    • ・安井正紀 小林優 不島健持. 歯列弓と歯槽基底形態の定量化について2.第64回日本矯正歯科学会大会 横浜 2005.
    • ・不島健持 小林優 安井正紀 松成篤 大場純. 歯列三次元セットアップシステムの開発. 第64回日本矯正歯科学会大会 横浜 2005.
    • ・Yasui M, Kobayashi M, Fushima K. Morphological quantification of dental arch and alveolar basal arch. European Orthodontic Society,Berlin 2007.
    • ・安井正紀 小林優 不島健持. 歯列弓と歯槽基底形態の定量化について3. 第66回日本矯正歯科学会大会 大阪 2007.
    • ・安井正紀 小林優 不島健持 小西弘晃. 頭蓋基準系における歯列弓と歯槽基底弓の空間的位置の評価. 第18回日本顎変形症学会総会 名古屋 2008.
    • ・安井正紀 小林優 不島健持. 上顎前突症患者の歯列弓ならびに歯槽基底弓の形態評価. 第67回日本矯正歯科学会大会 幕張 2008.
    • ・安井正紀 小林優 不島健持 小西弘晃. 複合現実感シミュレーションシステムを用いた矯正前顎手術の一例. 第19回日本顎変形症学会総会 仙台 2009.
    • ・小西弘晃 安井正紀 不島健持 小林優. テンポラリー・アンカレッジ・デバイス(インプラントアンカー)の植立部位別臨床成績の検討. 第68回日本矯正歯科学会大会 福岡 2009.
    • ・不島健持 小林優 安井正紀 大場純. CT画像三次元計測による顎変形症例の対称性の評価. 第68回日本矯正歯科学会大会 福岡 2009.
    • ・安井正紀 小林優 不島健持. アングルⅠ級不正咬合とアングルⅢ級不正咬合の歯列弓ならびに歯槽基底弓の形態評価. 第68回日本矯正歯科学会大会 福岡 2009.
    • ・安井正紀 小林優 不島健持 小西弘晃. 骨格重視の顎変形症手術における術後咬合管理について. 第19回日本顎変形症学会総会 札幌 2010.
    • ・不島健持 安井正紀 小林優. 顔面非対称例におけるデンタルコンペンセーションについて 第1報. 第69回日本矯正歯科学会大会 横浜 2010.
    • ・安井正紀 不島健持 小林優. 顔面非対称例におけるデンタルコンペンセーションについて 第2報. 第69回日本矯正歯科学会大会 横浜 2010.
    • ・安井正紀 不島健持 小林優. 顔面非対称例における鼻上顎骨複合体の対称性ついて. 第70回日本矯正歯科学会大会 名古屋 2011.
    • ・安井正紀. 専門医申請報告. 神奈川歯科大学矯正科同門会 横須賀 2012.
    • ・安井正紀 不島健持 小林優. 歯列弓セットアップ診断による非抜歯治療の評価. 第71回日本矯正歯科学会大会 盛岡 2012.
    • ・安井正紀 小林優 不島健持. 下顎下縁弓による顎顔面骨格の対称性の三次元評価. 第24回日本顎変形症学会総会 福岡 2014.
    • ・Masanori YASUI Molar distalization utilizing a palatal external plate. 78th The Pacific Coast Society of Orthodontists/ 6th World Implant Orthodontic Conference. Anaheim. USA 2014.
    • ・安井正紀 不島千智 不島健持 小西弘晃 小林優. 純チタン製歯科矯正用アンカースクリューの植立成績. 第73回日本矯正歯科学会大会 幕張 2014.
    • ・佐藤允俊 安井正紀 萩原俊一 小野寺一浩 小林優 不島健持. 複合現実感を伴う外科矯正シミュレーションシステムの三次元画像の精度検定. 第73回日本矯正歯科学会大会 幕張 2014.
    • ・Masanori YASUI. Evaluating the external palatal plate as an orthodontic skeletal anchorage. 116th American Association of Orthodontists. Orlando, FL, USA 2016. (Table clinic)
    • ・Masanori YASUI Molar distalization utilizing a palatal external plate. 9th World Implant Orthodontic Conference. Kobe. Japan 2017.
    • ・安井正紀. 鼻腔容積と鼻腔抵抗との関連性について. 第16回日本睡眠歯科学会. 岩国. 2017
    • ・Masanori YASUI. Concerning a rapid maxillary expansion device applying anchor screws. 94th
    • ・European Orthodontic Society Edinburgh, Scotland, United Kingdom 2018
    開業後の地域・セミナー活動
    • ・安井正紀. 学童期の矯正治療. PTA学校歯科協議会. 川崎市立宮崎台小学校 2005.
    • ・安井正紀. 乳幼児期の口腔内について. 父母協議会. 川崎市立宮崎保育 2007.
    • ・安井正紀. 乳幼児期の口腔内管理. 父母協議会. 川崎市立宮崎保育 2007.
    • ・安井正紀. インプラント矯正を考える-オルソドンティックインプラントの歴史-. OBM研究会 1Day Seminar. 新宿 2008.
    • ・安井正紀. 不正咬合治療における矯正と外科の役割を考える-3D_SetUp_Manager-. OBM研究会 1Day Seminar. 新宿 2008.
    • ・安井正紀. 子供の歯と健康-歯並びと矯正-. PTA家庭教育学級講演. 川崎市立末長小学校 2008.
    • ・安井正紀. 子供の歯と健康-歯並びと矯正-. 父母協議会. 川崎市立宮崎保育 2009.
    • ・安井正紀. 子供の歯と健康-歯並びと矯正-. PTA家庭教育学級講演. 川崎市立土橋小学校 2009.
    • ・安井正紀. 顎関節の運動論-Internal derangement of temporomandibular joints-. OBM研究会 1Day Seminar. 新宿 2009.
    • ・安井正紀. 良い歯並びを得るために-咬合育成入門-. みやまえお口の健康フォーラム. 宮前保健所 2010.
    • ・安井正紀. 良い歯並びを得るために-咬合育成入門-. 地域子育て支援センター講演. ふぁみぃゆ宮崎 宮崎こども文化センター 2010.
    • ・安井正紀. 子供の歯と健康-歯並びと矯正-. PTA家庭教育学級講演. 川崎市立宮前平小学校 2011.
    • ・安井正紀. A basic concept in orthodontic with periodontitis. OBM研究会 1Day Seminar. 横浜 2011
    • ・安井正紀. 本当は矯正治療は難しい. 父母協議会. 川崎市立宮崎保育 2012.
    • ・安井正紀. A case of applying tooth bone borne rapid maxillary expander. ORMCO ブース セミナー. 第77回日本矯正歯科学会大会 横浜 2018.
    • ・安井正紀. A extraction case of slight retrognathic mandible with left deviation. ORMCO ブース セミナー. 第77回日本矯正歯科学会大会 横浜 2018.
    • ・安井正紀. Case presentation(2 Cases). Japan Damon Summit. 品川 2018.

矯正専門医院とは

日本矯正歯科学会の資格認定制度は、矯正医の技術と経験を認定し、国民に矯正歯科医を選ぶための基準を提供しようとするものです。その資格は3種類あります。

  1. 01 日本矯正歯科学会認定医

    認定医は、3種類の中で最も基本的な資格です。認定医と臨床指導医は、どちらも専門的な知識と卓越した矯正治療の技術を持つ資格です。違いは治療経験の年数、治療にした症例のバリエーション及びその治療実績にあります。
  2. 02 日本矯正歯科学会臨床指導医(昔は専門医と呼ばれていました)

    日本矯正歯科学会の基準を全て満たした認定医が、臨床指導医の資格を習得できます。研修医は臨床指導医の下で勉強しなければ、認定医の資格を取ることができません。

    臨床指導医は矯正治療において秀でた者を選抜した資格であるため、治療を受ける歯科医師を選択する上で、基準となる資格といえます。
  3. 03 日本矯正歯科学会指導医

    矯正歯科の研修医に、矯正治療について指導・監督できる特別な教官資格です。大学の矯正歯科において、3年以上の教育指導歴を持っていると、取得可能になります。

    こちらの資格においても、実際に秀でた矯正治療の技術を有していることから、治療を受ける歯科医師を選択する上で、判断する基準となる資格だと考えられます。

矯正歯科医師を選ぶ上で、注意しておきたい点があります。それは「専門医」という言葉の使い方です。歯科医院では「矯正専門医が治療にあたります」といった表現がよく使われますが、これは矯正治療だけを行っている歯科医師を指す場合があり、日本矯正歯科学会の臨床指導医(以前は専門医と呼ばれていた)であるとは限られません。

この点は非常に紛らわしいため、区別が必要です。担当医の資格が分からない時には、「日本矯正歯科学会認定の臨床指導医」であるか否かをはっきりと尋ねてみてもよいでしょう。

現行の医療制度では、歯科医師であれば特別な資格を有していなくても矯正治療を行うことができます。そのため、矯正治療の臨床経験を十分に積んでいない歯科医師でも、矯正歯科を開設し治療を行うことが可能なのです。

このような状況で、矯正歯科医の水準維持と技術向上を図り、患者さんに安全かつ適切な医療を提供することを目的として、日本矯正歯科学会が認定制度を設けています。