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case 症例紹介

Adult 大人(成長終了後・成人)の矯正治療

大人(成長終了後・成人)の矯正治療の時期になると、上下顎骨の大きな成長変化は起こりません。よって今ある骨格の中で歯を過不足なく並べるためには歯をどの方向へ、どれくらいの量を移動するかを診断し、永久歯抜歯(小臼歯)矯正治療か、非抜歯矯正治療かを決定していきます。また、上下顎のズレが大きい(顎変形症)ため、矯正単独治療では対処できない場合には、全身麻酔下にて外科手術を併用した矯正治療を行うこともあります。その他に歯周病治療や補綴治療のために、歯科矯正治療を行う場合もあります。
この時期から矯正治療を始める場合には、歯牙を移動する際にいろいろなことを考え、多くの手段を用いることができます。また歯牙の移動方向、移動量の決定に3D_Setup_Managerを用います。

そうせい 叢生 (歯並びがガタガタ) の治療

上下顎ともにデコボコのある成人女性です。歯を排列するための隙間を獲得するために、上下顎歯列を横に拡大、奥歯の後方移動と前歯の僅かな前方移動を行ないました。奥歯の後方移動の際、歯を確実に移動するため歯科矯正用アンカースクリュー(デュアル・トップオートスクリュー)を用いました。このようにお口の中に歯を支えている歯槽骨が十分に存在するのかを診断し、前後左右へと歯を移動させる手段があれば、たとえデコボコが有っても非抜歯にて矯正治療が可能な場合があります。今後、歯並びの安定を確認するために4ヶ月毎に来院して頂き、2年間程経過観察をしていきます。

主訴 歯並びを治したい
診断名 前歯部叢生
初診時年齢 21歳4ヶ月
症状 上顎左側側切歯の口蓋側転位
主な矯正装置 マルチブラケット矯正装置、歯科矯正用アンカースクリュー
抜歯 非抜歯
治療期間 3年7ヶ月(初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 96万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

じょうがくぜんとつ 上顎前突 (出っ歯) の治療

上顎前突とデコボコのある成人女性です。歯を排列するための隙間を獲得するためと、上顎前歯を後方移動するために上顎左右側第1小臼歯、下顎左側第2小臼歯の抜歯、下顎右側ブリッジの撤去を行ないました。上顎前突改善のため上顎前歯の後方移動と、同時に前歯部開咬の改善のため、上顎奥歯の圧下移動(歯牙を潜らせる)をするため歯科矯正用アンカースクリュー(デュアル・トップオートスクリュー)を用いました。今後、歯並びの安定を確認するために4ヶ月毎に来院して頂き、2年間程経過観察をしていきます。

主訴 噛み合わせを治したい
診断名 前歯開咬を伴う上顎前突
初診時年齢 35歳11ヶ月
症状 上下顎叢生と前歯部の噛み合わせが浅い
主な矯正装置 マルチブラケット矯正装置、歯科矯正用アンカースクリュー
抜歯 左右上顎第一小臼歯、左右下顎第二小臼歯(右下はブリッジのポンティック部除去)
治療期間 3年4ヶ月(初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 98万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

かがくぜんとつ 下顎前突 (受け口)の治療

下顎前突(下顎前歯が内側へ傾斜しているため、上下前歯は反対咬合ではありません)とデコボコのある成人女性です。歯を排列するための隙間を獲得するために、下顎左側第1小臼歯と右側第2小臼歯の抜歯を行ないました。下顎前歯を左側に移動し上下歯牙の正中(真ん中)を一致させるため下顎左側に歯科矯正用アンカースクリュー(デュアル・トップオートスクリュー)を用いました。今後、歯並びの安定を確認するために4ヶ月毎に来院して頂き、2年間程経過観察をしていきます。(デュアル・トップオートスクリュー)を用いました。今後、歯並びの安定を確認するために4ヶ月毎に来院して頂き、2年間程経過観察をしていきます。

主訴 前歯の歯並びを治したい
診断名 骨格性下顎前突
初診時年齢 20歳4ヶ月
症状 上下顎叢生と下顎前歯舌側傾斜
主な矯正装置 マルチブラケット矯正装置、歯科矯正用アンカースクリュー
抜歯 下顎左側第一小臼歯、下顎右側第二小臼歯
治療期間 4年1ヶ月(拡大を含む初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 98万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

かがくそくほうへんい 下顎側方偏位 (上下の歯の真ん中が左右にずれている)の治療

下顎右側偏位(下顎の右側への曲がり)とデコボコのある成人男性です。上顎骨幅径(横幅)が非常に狭いため、上下歯列の幅径が一致していません。上下顎の横幅を一致させるため、上顎は手術にて横幅を拡大しました。また歯を排列するための隙間を獲得するために、上顎左側側切歯、右側第1小臼歯と下顎左側第1小臼歯、右側第2小臼歯の抜歯を行ないました。上顎骨の横幅を維持した状態で矯正治療を行なうため、上顎骨の裏側に組織外プレート(※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります)を使用しました。今後、歯並びの安定を確認するために4ヶ月毎に来院して頂き、2年間程経過観察をしていきます。

主訴 前歯の歯並びを治したい
診断名 前歯部叢生
初診時年齢 21歳2ヶ月
症状 上顎両側側切歯の口蓋側転位
主な矯正装置 急速拡大装置(手術併用)、マルチブラケット矯正装置、歯科矯正用アンカープレート
抜歯 上顎左側側側切歯、上顎右側第一小臼歯、下顎左側の第一小臼歯、下顎右側第二小臼歯
治療期間 3年7ヶ月(上顎拡大手術を含む初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 130万円(税抜)
自費による拡大手術費用含む
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

かいこう 開咬 (上下の前歯で噛めない)の治療

前歯部開咬(前歯が噛み合っていない)の中学男性です。上下顎前歯が前方に傾斜しているため前歯部が噛み込めない状態になっています。デコボコはそれほどありませんが、上下前歯の前方傾斜を改善するために、上顎両側第1小臼歯と下顎両側第2小臼歯の抜歯を行ないました。今後、歯並びの安定を確認するために4ヶ月毎に来院して頂き、2年間程経過観察をしていきます。

主訴 前歯の出っ張りを治したい
診断名 開咬伴う上顎前突
初診時年齢 14歳6ヶ月
症状 上顎前歯の唇側傾斜
主な矯正装置 マルチブラケット矯正装置、ヘッドギア
抜歯 上顎両側第一小臼歯、下顎両側第二小臼歯
治療期間 3年0ヶ月(初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 96万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

かがいこうごう 過蓋咬合 (上の歯が下の歯に覆い被さっている)の治療

前歯部過蓋咬合の女性です。上顎前歯が下顎前歯を完全に覆ってしまい見えない状態になっています。このままですと下顎の動き(顎機能)を阻害しているため、上下顎前歯を圧下移動(歯牙を潜らせる)し、前歯の噛み合わせを浅くする必要があります。そのためには、デコボコがありますが非抜歯にて矯正治療を行なう方が有利です。今後、歯並びの安定を確認するために4ヶ月毎に来院して頂き、2年間程経過観察をしていきます。

主訴 下の前歯が見えるようにしたい
診断名 前歯部過蓋咬合を伴う上顎前突
初診時年齢 45歳5ヶ月
症状 前歯の噛み合わせが深いため下顎前歯が見えない
主な矯正装置 マルチブラケット矯正装置、歯科矯正用アンカースクリュー
抜歯 非抜歯
治療期間 3年10ヶ月(初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 98万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

かがくぜんとつ 下顎前突[手術併用]の治療 (受け口)の治療

骨格性反対咬合の男性です。下顎骨自体が長く成長しているため、矯正単独治療では目標とする噛み合わせが得られません。外科手術を行い下顎骨を短くして上下顎骨の不調和を改善しました。同時に矯正治療を行ない、目標とする噛み合わせに治療していきます。今後、歯並びの安定を確認するために4ヶ月毎に来院して頂き、2年間程経過観察をしていきます。

主訴 噛み合わせを良くしたい
診断名 骨格性下顎前突
初診時年齢 21歳1ヶ月
症状 前歯部反対咬合
主な矯正装置 マルチブラケット矯正装置
抜歯 非抜歯
治療期間 2年4ヶ月(初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 保険適応
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

歯周矯正治療

歯周病を伴ったデコボコのある女性です。矯正治療前に先ずは、歯周病に対する初期治療を行いました。歯石を取りながら歯茎の状態を改善していきます。今回はデコボコの改善のため上下顎右側第1小臼歯と、歯周病による歯牙動揺の改善が認められなかった下顎左側前歯を抜歯しました。矯正治療途中、歯周病の悪化が起こらぬよう配慮し目標とする噛み合わせに治療しました。今後、歯並びの安定を確認するために4ヶ月毎に来院して頂き、2年間程経過観察をしていきます。

主訴 前歯の歯並びを治したい
診断名 歯周病を伴う叢生
初診時年齢 41歳1ヶ月
症状 上下顎前歯部叢生
主な矯正装置 マルチブラケット矯正装置、歯科矯正用アンカースクリュー
抜歯 上下顎右側第1小臼歯、下顎左側前歯
治療期間 4年3ヶ月(初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 102万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

ほてつ 補綴前の矯正治療

前歯の噛み合わせが深く、入れ歯が作れない男性です。前歯の隙間がないため、下顎前歯を圧下移動(歯牙を潜らせる)し、入れ歯を作るための隙間を獲得しました。全体的な矯正治療は行なわずに、将来、入れ歯を作る目的で下顎だけに矯正装置を装着し、部分的な改善をしました。今後、歯並びの安定を確認するために4ヶ月毎に来院して頂き、2年間程経過観察をしていきます。

主訴 前歯に入れ歯を入れたい
診断名 前歯部過蓋咬合を伴う上顎前突
初診時年齢 51歳8ヶ月
症状 前歯部の噛み合わせが深い
主な矯正装置 マルチブラケット矯正装置
抜歯 非抜歯
治療期間 1年1ヶ月(初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 40万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

BABY 乳歯列期の矯正治療

はんたいこうごう 反対咬合(受け口)の症例

  1. 治療前
  2. 治療後
口腔内装着時
主訴 前歯を治したい
診断名 歯性前歯部反対咬合
初診時年齢 4歳2ヶ月
症状 前歯部逆被蓋
主な矯正装置 可撤式機能装置
抜歯 非抜歯
治療期間 1年0ヶ月 (初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 15万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

こうさこうごう 交差咬合(上下の咬み合わせが一部逆になっている)の症例

  1. 治療前
  2. 治療後
口腔内装着時
主訴 顎のズレを治したい
診断名 右側臼歯交差咬合
初診時年齢 5歳5ヶ月
症状 右側臼歯逆被蓋
主な矯正装置 可撤式拡大装置
抜歯 非抜歯
治療期間 1年1ヶ月 (初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 15万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

前歯の多少のデコボコを改善するには?

Leeway Spaceの
コントロールで改善

第1乳臼歯•第2乳臼歯の後に生え変わる永久歯の第1小臼歯•2小臼歯は、乳歯に比べ小さい歯が萌出するので、その際できる隙間(Leeway Space)を上手にコントロールすることで、前歯に存在する僅かなデコボコであれば改善することができます。

下顎左側拡大写真 一般的に、形の大きい乳歯から少し小さい永久歯が萌出してくる(緑丸)。その際できる隙間を利用するために、下顎裏側にハリガネを這わし前歯のデコボコを改善します(青丸)。
主訴 前歯の歯並びを治したい
診断名 前歯部叢生
初診時年齢 9歳6ヶ月
症状 上下顎萌出スペース不足による叢生
主な矯正装置 上顎急速拡大、ヘッドギア、マルチブラケット矯正装置
抜歯 非抜歯
治療期間 2年0ヶ月
(拡大、ヘッドギアを含む初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 54万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

欠損歯がある場合には?

全体のバランス、歯の移動方向などを考えながら
診断します

生まれつき永久歯の数が少ない方がいます。欠損の発生頻度が高い部位としては、下顎側切歯(前歯)、次いで下顎第2小臼歯(中間歯)と言われています。下顎側切歯が欠損している場合、多くは乳切歯が脱落してしまうことが多く、乳切歯を代用することができません。そこで、矯正治療により欠損部位に対し隙間を開けるか閉じるのかを、口元やお顔全体のバランス、歯の移動方向などを考えながら診断しなければなりません。
下顎第2小臼歯が欠損している場合、第2乳臼歯は残存することが多いです。そこで、第2乳臼歯の両脇を削り、本来生え変わる永久歯の大きさに近づけることで歯のバランスを整え、矯正治療を行います。

下顎前歯1本欠損の状態、欠損部を閉じた症例

下顎前歯が3本しかなく、上下顎の歯の本数の調和がとれません。この患者さんは、口元の突出感より、隙間を空けることなく前歯3本の状態で矯正治療を行なうことにしました。その結果、奥歯の噛み合わせを本来の位置よりも多少ズレた状態で治療を終了しました。
主訴 前歯の歯並びを治したい
診断名 上顎前歯部叢生と下顎前歯1本欠損による上顎前突
初診時年齢 9歳8ヶ月
症状 上顎萌出スペース不足による叢生と下顎前歯1本欠損
主な矯正装置 上顎急速拡大、ヘッドギア、マルチブラケット矯正装置
抜歯 非抜歯
治療期間 2年0ヶ月
(拡大、ヘッドギアを含む初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 53万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

下顎前歯1本欠損の状態、隙間を開けた症例

下顎前歯が3本しかなく、上下顎の歯の本数の調和がとれません。この患者さんは、口元の突出感はなく、欠損部の隙間を開けて矯正治療を行ない、その後、隙間にはレジン歯(緑丸・プラスティック製の歯)を接着しました。その結果、奥歯の噛み合わせを本来の場所に位置付けることができました。

写真左:下顎前歯が1本欠損している状態で矯正治療を行なったため、奥歯の噛み合わせが本来の位置とは違う。上下の噛み合わせに黒く隙間が確認される。だが、下顎前歯が1本足りない状態で、前歯が噛み合うように治療をする必要があるため当然の結果であり、機能的には特に問題がないことを確認している。

写真右:矯正治療により下顎前歯欠損部に隙間を開け、本来あるべき下顎前歯が4本の状態とした。その結果、奥歯の噛み合わせは上下で調和がとれ、隙間なく噛むことができる。前歯に関しては、レジン歯を接着する必要がある。

隙間にはレジン歯を接着(矢印)
主訴 前歯の歯並びを治したい
診断名 上顎前歯部叢生と下顎前歯1本欠損による上顎前突
初診時年齢 11歳0ヶ月
症状 上顎萌出スペース不足による叢生と下顎前歯1本欠損
主な矯正装置 上顎急速拡大、ヘッドギア、マルチブラケット矯正装置
抜歯 非抜歯
治療期間 2年10ヶ月
(拡大、ヘッドギアを含む初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 55万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

下顎第2小臼歯欠損の場合

下顎第2乳臼歯の次に萌出予定である、下顎第2小臼歯の欠損を認めます(緑丸)。通常、この部位では乳歯よりも永久歯の横幅が小さいです。よって、その部位での乳歯が残存することで上下顎の歯の大きさ(横幅)の調和がとれません。この患者さんは、下顎第2乳臼歯の両脇を0.25-0.3mmの範囲内で僅かに削合し、上下顎での調和を図り矯正治療を行ないました。尚、冷たいものがしみたり、痛みを認めることはありません。
麻酔をせず痛みのない範囲内で、下顎第2乳臼歯の両脇を0.25-0.3mm僅かに削合しました(矢印間)。
主訴 前歯の歯並びを治したい
診断名 上顎前歯部叢生と下顎前歯1本欠損による上顎前突
初診時年齢 11歳0ヶ月
症状 上顎萌出スペース不足による叢生と下顎前歯1本欠損
主な矯正装置 上顎急速拡大、ヘッドギア、マルチブラケット矯正装置
抜歯 非抜歯
治療期間 2年10ヶ月
(拡大、ヘッドギアを含む初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 55万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

CHILD 小学生からの矯正治療

そうせい 叢生 (歯並びがガタガタ) の治療例

骨格には前後的な不調和がないため、歯の萌出スペースの確保を考えることが矯正治療の目標になります。 歯の萌出スペースの確保には、横方向への拡大、前方向と後方向への歯の移動の3通りが考えられます。考慮する事項としては、成長発育がまだ大きく出現せず、お口の中が小さい状態では前後左右に歯を移動させることができる歯槽骨がありません。 ある程度、成長発育が出現してお口の中が大きくなってくる状態で、歯の移動を考えることが良いと考えます。単にデコボコ(叢生)だけの状態であれば男女児で差はありますが、小学校4年生頃から矯正治療を開始しても十分に改善可能です。

小児矯正が終了した時点では、装置を装着していない側方歯(左右上下の小臼歯)噛み合わせは完全ではないが、この状態で上下左右の12歳臼歯が萌出するまで経過観察をします。その後再評価を行ない、全部永久歯の矯正治療の必要性を考えます。
主訴 ガタガタを治したい
診断名 上下叢生
初診時年齢 8歳4ヶ月
症状 上下萌出スペース不足による叢生
主な矯正装置 上顎急速拡大、ディスタルジェット、ヘッドギア、マルチブラケット矯正装置
抜歯 非抜歯
治療期間 2年7ヶ月
(拡大、ディスタルジェット、ヘッドギアを含む初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 55万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

じょうがくぜんとつ 上顎前突 (出っ歯) の治療例

上顎前突症(上顎の骨や歯が前方に出ている状態)の治療になります。
上顎奥歯を後ろに動かして、上顎の出た感じを軽減することが矯正治療の目標になります。顔面の成長は頭蓋骨を基準としてみると、全ての器官は前下方へと成長することが確認されます。そこで治療としては、ヘッドギアを使用して上顎奥歯を止めておけば、顔面の前下方への成長により上顎奥歯は相対的に後ろへ移動したこととなり、治療効果が現れ改善していきます。
重度な上顎前突症であればヘッドギアを使用する期間を長くしたいので、小学校3年生の夏頃から矯正治療を開始をすることを考えます。あまり状態がひどくなければ、小学校4年生頃から矯正治療を開始しても十分に改善可能です。

この状態で上下左右の12歳臼歯が萌出するまで経過観察をします。その後再評価を行ない、全部永久歯の矯正治療の必要性を考えます。
上顎奥歯の後方移動と上顎骨の成長抑制を目的とします。主に夜間就寝時に使用し、最初の状態にもよりますが8ヶ月~18ヶ月の使用をお願いしています。
主訴 出っ歯を治したい
診断名 上顎前突
初診時年齢 10歳6ヶ月
症状 上顎前歯の突出
主な矯正装置 上顎急速拡大、ヘッドギア、マルチブラケット矯正装置
抜歯 非抜歯
治療期間 2年5ヶ月
(拡大、ヘッドギアを含む初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 48万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

かがくこうたいしょう 下顎後退症 (下顎の骨や歯が後方に下がっている状態)の治療例

後方に位置している下顎を前方向に成長誘導させることが矯正治療の目標となります。
この不正咬合は上顎の横幅が狭く、下顎奥歯が前方に傾いていることが、下顎を前方向に成長しずらい状態にしていると考えています。
矯正治療としては、上顎の横方向への拡大、下顎奥歯の整直を行い、下顎の前方成長誘導がしやすい状態にした後、下顎前方誘導装置を使用します。
小学校4年生頃から矯正治療開始すれば良いのですが、下顎の前方への成長発育誘導は、成長発育出現のピーク時、あるいはその後が効果的と言われています。また上下顎小臼歯が萌出しない限り下顎骨の前方位は安定しないと考えています。よって治療期間の長期化が考えられます。

下顎前方誘導装置(バイオネーター) 下顎成長時期に下顎頭軟骨層の成長を利用して、小さな下顎を大きくするための装置です。
主訴 前歯の歯並びを治したい
診断名 下顎後退による上顎前突
初診時年齢 8歳11ヶ月
症状 上顎前歯の前突と下顎骨後退
主な矯正装置 上顎急速拡大、マルチブラケット矯正装置、バイオネータ
抜歯 非抜歯
治療期間 3年0ヶ月
(拡大、バイオネータを含む初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 52万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

はんたいこうごう 反対咬合 (受け口) の治療例

反対咬合では多くの場合、上顎骨の前後的な成長不足が認められます。よって、上顎骨の前方成長誘導が矯正治療の目標となります。上顎骨の成長は下顎骨の成長と比べ、比較的早期に減衰していくと言われています。
積極的な矯正治療には少し早い気がしますが、上顎骨にアプローチするため上顎前方牽引装置を使用する場合、小学校2.3年生頃が上顎骨の前方向への牽引に効果があり、当院ではこの時期に矯正治療を開始することが良いと考えています。
小学校6年生.中学生からでは上顎骨の前方への成長誘導はあまり期待できず、同時に下顎骨の思春期成長が起こり始め、治療効果は現れにくいと考えています。

治療例 治療開始が小学校2年生で上顎骨の成長発育が望め、治療効果が高かった。
主訴 反対咬合を治したい
診断名 骨格性下顎前突
初診時年齢 9歳1ヶ月
症状 上顎の萌出スペース不足と前歯部反対咬合
主な矯正装置 上顎急速拡大、フェイシャルマスク、マルチブラケット矯正装置
抜歯 非抜歯
治療期間 3年11ヶ月
(拡大、フェイシャルマスクを含む初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 55万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。
治療例 治療開始が中学校1年生で上顎骨の成長はほぼ終了していたと考えれ、上顎を前方に牽引することができなかった。さらに思春期成長による下顎前方成長の出現により、反対咬合の改善が行なえなかった。今後、下顎の成長発育終了まで経過観察を行ない、再評価後全部永久歯矯正治療を行なう予定です。
主訴 前歯の歯並びを治したい
診断名 叢生を伴う骨格性下顎前突
初診時年齢 11歳7ヶ月
症状 上下顎の萌出スペース不足と前歯部先端咬合
主な矯正装置 上顎急速拡大、フェイシャルマスク
抜歯 非抜歯
治療期間 1年3ヶ月
(拡大、フェイシャルマスクを含む初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 52万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

骨格的問題の改善を必要とする症例

上顎前突のひとつである「下顎後退症」は下顎の前方への成長誘導が治療の目標となります。下顎後退症の特徴として、上顎骨幅径が狭窄し下顎骨の前方への成長が抑制されていることです。
上顎骨の拡大後、上下顎歯をハリガネ矯正で並べていきます。そうすることで、下顎骨を前方に位置付けることを容易にし、その後下顎骨前方誘導装置を使用して、下顎頭の骨添加による下顎骨前方成長を期待します。

上下左右の12歳臼歯萌出後、再評価を行ない全部永久歯矯正の必要性を考える。
主訴 前歯の歯並びを治したい
診断名 下顎後退による上顎前突
初診時年齢 8歳1ヶ月
症状 上顎前歯の前突と下顎前歯の僅かな叢生
主な矯正装置 上顎急速拡大、マルチブラケット矯正装置、バイオネータ
抜歯 非抜歯
治療期間 3年4ヶ月(拡大、バイオネータを含む初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 52万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

治療評価

かがくぜんとつ 下顎前突(受け口)の症例

上顎骨の前方への成長誘導が治療の目標となります。
下顎前突は、下顎骨自体が大きかったり前方位にあることが考えられますが、それと同時にほとんどの場合、上顎骨の前方への成長不足を認めます。
先ずは上顎骨前方成長を期待し、上顎前方牽引装置を使用します。骨格の改善が起こり前歯の噛み合わせが治った後、ハリガネ矯正で上下顎歯を並べていきます。

小児矯正が終了し、これから起こる思春期成長により下顎の過成長が予測されます。最低でも16歳頃までは、この状態で経過観察を行ないます。その後再評価を行ない、全部永久歯の矯正治療の必要性を考えます。
主訴 前歯の歯並びを治したい
診断名 骨格性下顎前突
初診時年齢 9歳9ヶ月
症状 上顎の萌出スペース不足と前歯部反対咬合
主な矯正装置 上顎急速拡大、フェイシャルマスク、マルチブラケット矯正装置
抜歯 非抜歯
治療期間 3年11ヶ月(拡大、フェイシャルマスクを含む初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 55万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。

上顎前方牽引装置

オデコと下顎を支点にし、装置から上顎にゴムを伸ばして引っかけます。ゴムの縮む力を利用して上顎骨を前方に誘導します。

治療評価

かがくそくほうへんい 下顎側方偏位(上下の歯の真ん中が左右にずれている)の症例

下顎骨の正中への整位が治療の目標となります。
下顎骨自体が左右非対称な形態をしている場合と、左右対称な下顎骨が偏位している場合が考えられます。前者では、矯正治療では下顎骨自体の形態を変えることはできないため、矯正治療単独では治療効果は得られにくいので、成長発育終了後手術を併用した矯正治療が必要となる場合が多いです。後者は下顎骨の位置に問題があると考えられます。多くの場合上顎骨幅径の狭窄、噛む面の傾きや奥歯の傾きに不正が認められます。
それらの問題を改善することで下顎骨の位置を整えていきます。ですが治療としてはかなり難しく、必ずしも予定していた下顎骨の改善が期待できるわけではありません。患者さん反応を確認しながら治療をすすめていく必要があります。

小児矯正が終了し、上下左右の12歳臼歯が萌出するまで経過観察をします。その後再評価を行ない、全部永久歯の矯正治療の必要性を考えます。
主訴 前歯の噛み合わせを治したい
診断名 過蓋咬合を伴う下顎左方偏位
初診時年齢 7歳11ヶ月
症状 前歯部過蓋咬合と上下正中の左方への偏位
主な矯正装置 上顎急速拡大、ディスタルジェット、ヘッドギア、マルチブラケット矯正装置
抜歯 非抜歯
治療期間 3年4ヶ月(拡大、ディスタルジェット、ヘッドギアを含む初診検査から矯正治療終了時検査までの期間)
費用 55万円(税抜)
※別途検査費がかかります。
治療上のリスク 虫歯、歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、失活歯、クラック、歯根の露出、歯周病治療があります。治療効果には個人差があり、あくまでご参考とお考え下さい。