小学生からの矯正治療 - 宮崎台やすい矯正歯科クリニック

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宮崎台やすい矯正歯科クリニック

小学生からの矯正治療

小学生からの矯正治療成長期にある小児矯正治療では、不正咬合の原因が骨格的な問題なのか、あるいは歯的な問題なのかを見極めることが重要です。特に骨格的な問題が不正咬合の背景に存在するのであれば、その状態を難症例と考え先ずは骨格的な問題にアプローチする必要があり、その後歯を並べる治療へと移行します。

<成長を利用した矯正治療>
syogakusei_image15.jpg矯正治療は、若年者で成長発育がある時期に行なうことが有利だと考えられています。それは、体の代謝活性が良いため歯の動きが比較的速く、歯肉や歯を支える骨などのダメージが少なくてすみます。また、矯正治療中の痛みも成人と比べると非常に弱いです。この時期の矯正治療は個人差はありますが、あまり苦にならず効果的に治療をすすめることが可能です。さらに、上顎と下顎とでは、成長発育の発現時期が異なります。不正咬合の状態によって、最良の治療開始時期を決定することが可能となります。

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上顎と下顎では、成長発現時期が異なります。縦方向にグラフが伸びている時には、成長が盛んで、横方向にグラフが伸びている時には、成長があまり出現していないことを意味します。このグラフより、上顎は下顎と比べ早期に成長が終了し、下顎は思春期(12歳頃)に再度成長が出現することがわかります。



<矯正治療開始時期の考え方>
混合歯列(大人の歯と子供の歯が混ざった状態)から永久歯への生え変わり終了時期、すなわち小児矯正のゴールは11~12歳で、そこまで管理することが重要だと考えています。前歯歯根の成長完成は10歳前後で、歯根未完成時期にハリガネ矯正を行うことは歯根成長の阻害、歯根湾曲を招く場合があります。当院ではハリガネ矯正を行う直前にレントゲン写真にて歯根の状態を確認します。あまりにも早期にハリガネ矯正治療を開始することは、治療途中に歯の生え変わりを待ち、無意味な治療の長期化が考えれ、モチベーションの低下を招くことが考えられます。

<治療例>

デコボコ(叢生)の治療例

骨格には前後的な不調和がないため、歯の萌出スペースの確保を考えることが矯正治療の目標になります。
歯の萌出スペースの確保には、横方向への拡大、前方向と後方向への歯の移動の3通りが考えられます。考慮する事項としては、成長発育がまだ大きく出現せず、お口の中が小さい状態では前後左右に歯を移動させることができる歯槽骨がありません。
ある程度、成長発育が出現してお口の中が大きくなってくる状態で、歯の移動を考えることが良いと考えます。単にデコボコ(叢生)だけの状態であれば男女児で差はありますが、小学校4年生頃から矯正治療を開始しても十分に改善可能です。
デコボコ(叢生)の症例
小児矯正が終了した時点では、装置を装着していない側方歯(左右上下の小臼歯)噛み合わせは完全ではないが、この状態で上下左右の12歳臼歯が萌出するまで経過観察をします。その後再評価を行ない、全部永久歯の矯正治療の必要性を考えます。

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出っ歯(上顎前突)の治療例

上顎前突症(上顎の骨や歯が前方に出ている状態)の治療になります。
上顎奥歯を後ろに動かして、上顎の出た感じを軽減することが矯正治療の目標になります。顔面の成長は頭蓋骨を基準としてみると、全ての器官は前下方へと成長することが確認されます。そこで治療としては、ヘッドギアを使用して上顎奥歯を止めておけば、顔面の前下方への成長により上顎奥歯は相対的に後ろへ移動したこととなり、治療効果が現れ改善していきます。
重度な上顎前突症であればヘッドギアを使用する期間を長くしたいので、小学校3年生の夏頃から矯正治療を開始をすることを考えます。あまり状態がひどくなければ、小学校4年生頃から矯正治療を開始しても十分に改善可能です。
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この状態で上下左右の12歳臼歯が萌出するまで経過観察をします。その後再評価を行ない、全部永久歯の矯正治療の必要性を考えます。

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上顎奥歯の後方移動と上顎骨の成長抑制を目的とします。主に夜間就寝時に使用し、最初の状態にもよりますが8ヶ月~18ヶ月の使用をお願いしています。

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下顎後退症(下顎の骨や歯が後方に下がっている状態)の治療例

後方に位置している下顎を前方向に成長誘導させることが矯正治療の目標となります。
この不正咬合は上顎の横幅が狭く、下顎奥歯が前方に傾いていることが、下顎を前方向に成長しずらい状態にしていると考えています。
矯正治療としては、上顎の横方向への拡大、下顎奥歯の整直を行い、下顎の前方成長誘導がしやすい状態にした後、下顎前方誘導装置を使用します。
小学校4年生頃から矯正治療開始すれば良いのですが、下顎の前方への成長発育誘導は、成長発育出現のピーク時、あるいはその後が効果的と言われています。また上下顎小臼歯が萌出しない限り下顎骨の前方位は安定しないと考えています。よって治療期間の長期化が考えられます。
下顎後退症の治療例

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下顎前方誘導装置(バイオネーター):
下顎成長時期に下顎頭軟骨層の成長を利用して、小さな下顎を大きくするための装置です。

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反対咬合の治療例

反対咬合では多くの場合、上顎骨の前後的な成長不足が認められます。よって、上顎骨の前方成長誘導が矯正治療の目標となります。上顎骨の成長は下顎骨の成長と比べ、比較的早期に減衰していくと言われています。
積極的な矯正治療には少し早い気がしますが、上顎骨にアプローチするため上顎前方牽引装置を使用する場合、小学校2.3年生頃が上顎骨の前方向への牽引に効果があり、当院ではこの時期に矯正治療を開始することが良いと考えています。
小学校6年生.中学生からでは上顎骨の前方への成長誘導はあまり期待できず、同時に下顎骨の思春期成長が起こり始め、治療効果は現れにくいと考えています。
反対咬合の治療例
上段治療例:治療開始が小学校2年生で上顎骨の成長発育が望め、治療効果が高かった。
下段治療例:治療開始が中学校1年生で上顎骨の成長はほぼ終了していたと考えれ、上顎を前方に牽引することができなかった。さらに思春期成長による下顎前方成長の出現により、反対咬合の改善が行なえなかった。今後、下顎の成長発育終了まで経過観察を行ない、再評価後全部永久歯矯正治療を行なう予定です。

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骨格的問題の改善を必要とする治療例

上顎前突のひとつである「下顎後退症」は下顎の前方への成長誘導が治療の目標となります。下顎後退症の特徴として、上顎骨幅径が狭窄し下顎骨の前方への成長が抑制されていることです。
上顎骨の拡大後、上下顎歯をハリガネ矯正で並べていきます。そうすることで、下顎骨を前方に位置付けることを容易にし、その後下顎骨前方誘導装置を使用して、下顎頭の骨添加による下顎骨前方成長を期待します。

上顎歯列の狭窄により、黒丸破線部で上下顎歯のぶつかりがあるため、物理的に下顎が前方に位置しづらい状態になっている。
上顎;黄色  下顎;緑色
上顎歯列の狭窄により、黒丸破線部で上下顎歯のぶつかりがあるため、物理的に下顎が前方に位置しづらい状態になっている。

骨格的問題の改善を必要とする症例
上下左右の12歳臼歯萌出後、再評価を行ない全部永久歯矯正の必要性を考える。

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←側貌レントゲン
重ね合わせ治療評価

:治療前   :治療後

上顎の成長(緑破線丸)に比べ、
下顎の旺盛な成長が得られた(青破線丸)。

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下顎前突の治療例

上顎骨の前方への成長誘導が治療の目標となります。
下顎前突は、下顎骨自体が大きかったり前方位にあることが考えられますが、それと同時にほとんどの場合、上顎骨の前方への成長不足を認めます。
先ずは上顎骨前方成長を期待し、上顎前方牽引装置を使用します。骨格の改善が起こり前歯の噛み合わせが治った後、ハリガネ矯正で上下顎歯を並べていきます。

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小児矯正が終了し、これから起こる思春期成長により下顎の過成長が予測されます。最低でも16歳頃までは、この状態で経過観察を行ないます。その後再評価を行ない、全部永久歯の矯正治療の必要性を考えます。

syogakusei_image09.jpg[上顎前方牽引装置]
オデコと下顎を支点にし、装置から上顎にゴムを伸ばして引っかけます。ゴムの縮む力を利用して上顎骨を前方に誘導します。


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←側貌レントゲン
重ね合わせ治療評価

:治療前   :治療後

下顎の成長(緑破線丸)に比べ、
上顎の旺盛な成長が得られた(青破線丸)。

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下顎側方偏位の治療例

下顎骨の正中への整位が治療の目標となります。
下顎骨自体が左右非対称な形態をしている場合と、左右対称な下顎骨が偏位している場合が考えられます。前者では、矯正治療では下顎骨自体の形態を変えることはできないため、矯正治療単独では治療効果は得られにくいので、成長発育終了後手術を併用した矯正治療が必要となる場合が多いです。後者は下顎骨の位置に問題があると考えられます。多くの場合上顎骨幅径の狭窄、噛む面の傾きや奥歯の傾きに不正が認められます。
それらの問題を改善することで下顎骨の位置を整えていきます。ですが治療としてはかなり難しく、必ずしも予定していた下顎骨の改善が期待できるわけではありません。患者さん反応を確認しながら治療をすすめていく必要があります。

下顎側方偏位の治療例
小児矯正が終了し、上下左右の12歳臼歯が萌出するまで経過観察をします。その後再評価を行ない、全部永久歯の矯正治療の必要性を考えます。


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